朝食はまず紅茶を飲みながらシリアルとフルーツを食べる。そのあとに、自分でコーヒーの豆を挽き、香りを楽しみながら、新聞を片手にゆっくり飲むのが私の「朝の儀式」である。

毎朝、私はコーヒーを豆から挽いて淹れている。粉に熱湯を注いで数秒後の最初に滴り落ちてくる抽出液は、ただ濃厚なだけで、酸味が際立ってそのままでは飲みにくい味だ。コーヒーに限らず、最初の一滴というのは未熟で雑味があり、成分が偏ったりしてバランスを欠くことが多い。よって最初の一滴は捨ててしまうのが私なりの“こだわり”だ。二滴目以降が加わって全体が適当な量になってから、本当の味が姿をあらわすのである．．．。